【解決】理学療法士が開業・起業する時に絶対に知っておきたい事3選

理学療法士の方で開業、起業に挑戦したいと考えている「開業志向」の方がいる一方で、「日本の理学療法士には開業権がないにもかかわらず、なぜ開業できるのだろう?」と疑問を持つ方も多いかと思います。

今回の記事は理学療法士の開業権について整理したうえで、「開業・起業」方法と絶対に知っておきたい事について解説していきます。

この記事がおすすめな方
  • 将来開業を考えている方
  • 理学療法士の開業権について詳しく知りたい方
  • 理学療法士が独立開業する方法を知りたい方
  • リスクの少ない「本業+個人事業主」の方法を知りたい方

将来、開業を考えている方は是非参考にしてみて下さい。

目次

①理学療法士は開業できるのか?

アメリカ・カナダ・オーストラリアなどリハビリ先進国の理学療法士には資格取得と同時に開業権が与えられますが、日本の理学療法士には「開業権」がありません。

理学療法士及び作業療法士法によると理学療法士は以下のように定義されています。

理学療法士とは、厚生労働大臣の免許を受けて、理学療法士の名称を用いて、医師の指示の下に、理学療法を行なうことを業とする者をいう。

出典:理学療法士及び作業療法士法

このように、医師の指示なしに理学療法を行なうことは出来ません。

でも、理学療法士で開業している人いるよね?

理学療法を提供しなければ開業できる

理学療法を提供しなければ開業できるってどういうこと?

理学療法士の方で開業している人は「理学療法」を用いることなく、別の事業として開業、起業をしています。

例えば、自費診療の整体院やをリラゼーションサロンを開業するというやり方です。

整体は「筋・骨格系のバランスを整えることで体の不調を改善する民間医療・予防医学」なので、治療風景は同じに見えても医療行為の理学療法とは異なるという訳です。

同じようにアロマオイルを使ったリラクゼーションサロンやストレッチ専門店のようなコンセプトの店を開業することが出来ます。

しかし上記のような店を開業する時に「理学療法」や「マッサージ」と言ったワードを掲げることはできないので注意しましょう。

(*詳しい理由は後述します)

介護事業で開業・企業する時は「理学療法士の名称」を使用することができる。

平成25年に厚生労働省から「理学療法士の名称の使用等について」の通知があり、医師の指示がなくとも理学療法士の名称を使用できるようになりました。

理学療法士が、介護予防事業等において、身体に障害のない者に対して、転倒防止の指導等の診療の補助に該当しない範囲の業務を行うことがあるが、このように理学療法以外の業務を行うときであっても、「理学療法士」という名称を使用することは何ら問題ないこと。

理学療法士の名称の使用等について(通知)

そのため介護予防事業に関しては開業後も「理学療法士」を名乗ることが可能となりました。

②理学療法士が開業・起業する具体的な方法は?

理学療法士には開業権がないことを説明しましたが、多くの理学療法士の方がこれまで培ってきた知識や経験を用いて開業しています。

開業、起業したPTの方達はどのような方法で独立したのか、具体例を解説していきます。

PTの開業方法① 【自費診療の整体院やコンディショニングサロンで開業する】

上記に述べたように整体と理学療法の施術風景が例え同じように見えたとしても、整体はあくまでも民間療法であり、医療行為ではないため「整体」という形で開業することが可能なのです。

ただし保険診療は行うことはできないので、自費診療になります。

自費診療の整体院を開業したいと考えている方は、想定する患者さん像が比較的近い整形外科クリニックである程度の経験を積むことをおすすめします。

自費診療の整体院やコンディショニングサロンで開業する時の注意点は?

広告表現には注意が必要です。

開業すると広告やインターネットのホームページ、SNSで集客することがほとんどだと思いますが、表現やメッセージには注意が必要です。

具体的には下記のワードを用いるのは控えた方がいいでしょう。

  • 理学療法
  • マッサージ
  • リハビリ

医師法や理学療法士及び作業療法士法、あん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師に関する法律などにより規制されている表現になるため、知らずに使ってしまうと法律違反になります。

開業する際は常広告規制に違反しないよう注意しましょう。

PTの開業方法② 【デイサービスを運営で開業する】

デイサービスの運営は理学療法士の知識と経験を活かせる開業手段といえます。

さらにデイサービスなどの介護事業を開業した場合、平成25年に厚生労働省から「理学療法士の名称の使用等について」の通知があり、医師の指示がなくとも理学療法士の名称を使用できるようになりました。

デイサービスの運営で開業するにはデイサービスの勤務経験に加えて、できれば施設長や管理者などの経験しておいて、介護保険の知識やケアマネジャーとのやりとり、スタッフのマネジメントなどを一通り経験しておいたほうが良いでしょう。

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デイサービスを開業するときの注意点

初期費用が高額となる点や介護保険法に則って運営しなけばならないので、リスクが高く難易度の高い開業と言えます。

また家賃など固定費に加え人員基準があるため、スタッフの人件費のコストがかかる事も考慮する必要があり、利益重視の経営は難しいというのが現状です。

PTの開業方法③【セミナー講師として開業する】

理学療法士として専門家の知識を活かした副業には、「セミナー講師」という選択肢もあり、臨床経験を活かした同業種向けのセミナーや、企業や一般の方向けの健康セミナーなど様々な需要があります。

「人前で話すが得意な方」「これまでの経験をアウトプットしたいという意欲が強い方」このような方にはおすすめの開業手段です。

同業種向けのセミナーでは、リハビリの内容に特化したものでもOKですし、「医療部門のスタッフマネジメント・教育」といった、職場で役立つ情報を提供するのもありです。PTOTST.NETなどで広告を出してセミナー募集をかけて集客しましょう。

企業や一般の方向けのセミナーでは、「健康体操」「肩こり・腰痛体操」「デスクワークの方向けの体操」などの需要があります。

セミナーは講師としての業務以外に資料作成などの時間が必要になってきますが、一度資料作成をしてしまえば使い回しができるので、2回目以降は資料作成時間の短縮ができます。

なにより、開業コストが少なくリスクが少ない方法です。

小さなセミナーでも大切にすることで、大きなセミナーに繋がることもあるのでコツコツ実績を積み上げることが大切になってきます。

③スモールビジネスを育てて開業する【本業(PT)+個人事業主で開業する方法】

病院や施設で本業(PT)しながら個人事業主として自分のスモールビジネスを開業する方法があることをしっていましたか?

え!本業を続けながら開業する方法もあるの?

「副業」を理学療法士しながら育てていき、個人事業主として開業するという方法があります。

副業スタートから開業までステップをイメージ化して見ました。

STEP
本業をしながら、副業を色々試してみる
STEP
利益が20万円以下の副業⇒確定申告をしなくて良い
STEP
利益が20万円以上の副業⇒個人事業主開業届を提出する
STEP
法人化 株式会社・合同会社などの会社を設立する

このようなステップを踏めば本業を続けながら、個人事業主になることも十分可能です。

この方法は本業という安定収入がありながら、スキマ時間で副業を徐々に成長させるビジネスモデルなので、非常にリスクが低くて済みます。大きく資金を使って自分の店を持つだけが開業手段ではないということです。

本業(PT)+個人事業主としての開業【WEBライターで開業】

理学療法士の知識を活かして専門性の高いライターとして活動するのも一つの方法です。

「文章を書くのが得意」「文章を書くのが好き」という方はWEBライターで複業をスタートしてみることをおすすめします。

WEBライターの始め方ステップは以下の通りです。

  1. パソコンを用意する
  2. Webライターについて学ぶ
  3. クラウドソーシングに登録する
  4. 案件に応募する
  5. 執筆する
  6. 納品する

パソコン一台あればできるので、初期投資もほとんどかからないため手始めに複業を始める方にはおすすめです。

クラウドワークスココナラなどででライターの募集をしているので登録すれば、すぐにライター業を始めることができます。

経験と実績をつむと、文字単価も上がるので収益が増えるようになります。

さらにWEBライター×ブログで収益化

Webライターとして必要なスキルを身につけるために、ブログを始めることは最適な方法です。

自分のブログを通して読者の動きや閲覧状況を分析することができるので、ライター業とブログ運営の掛け合わせは最適です。

さらに、ブログ運営でも収益化をすることができるので、WEBライターとブログ運営というスモールビジネスを育てて、個人事業主として開業することを目指してみましょう。

本業(PT)+個人事業主としての開業【YouTubeで収益化して開業】

YouTube パートナー プログラムに参加すると、次のような条件クリアで収益化することができます。

 要件
広告収入18 歳以上である、または AdSense 経由での支払いに対応可能な 18 歳以上の法的保護者がいる広告掲載に適したコンテンツのガイドラインを遵守したコンテンツを作成している
チャンネル メンバーシップ18 歳以上であるチャンネル登録者数が 1,000 人以上である
グッズ紹介18 歳以上であるチャンネル登録者数が 1 万人以上である
Super Chat と Super Stickers18 歳以上であるSuper Chat を利用できる国や地域に居住している
YouTube Premium の収益作成したコンテンツが YouTube Premium 加入ユーザーに視聴される
youtyubeヘルプより

youtyube収益化に関する動画はこちら⇩

理学療法士が個人事業主として開業するメリット3選

本業で理学療法士をしながら個人事業主になるメリットは年収アップ以外にも多数あります。

個人事業主のメリット3選
  • 必要経費を計上できる
  • 青色申告特別控除が使える
  • 家族への給料を経費にできる

開業メリット① 必要経費を計上することで節税効果がある

本業でPTをしながら個人事業主になれば、副業で使ったお金を経費として収入から差し引くことができます。税金は収入から経費を引いた所得に対してかかるため、経費を計上できることは節税効果があります。

例えば、自宅で仕事をしている場合は、自宅の一部を仕事場として使っているとして家賃の一部を経費化することも可能ですし、電気代やネットなどの通信費、使用しているパソコン、書籍など副業のために使う物は経費として計上が可能です

開業メリット② 青色申告特別控除が使える

開業届を出すタイミングで青色申告承認申請書を提出し、複式簿記で記帳を行いましょう。

この手続きをしておき確定申告をすることで、基礎控除の他に青色申告特別控除が受けられます。

これまでは基礎控除38万円、青色申告特別控除65万円でしたが、令和2年の確定申告から基礎控除が48万円、青色申告特別控除は55万円に変更されています。

青色申告特別控除は下がったように見えますが、e-TAXによる電子申告か電子帳簿保存をすることにより、これまで通りの65万円控除が受けられるのでe-TAXによる電子申告を使いましょう。

開業メリット② 家族への給料を経費にできる

家族に事業を手伝ってもらう場合、一定の条件を満たすと青色事業専従者給与を利用して家族へ支払う給料を経費扱いすることができます。

副業が徐々に大きくなり、家族を巻き込んで事業を行うくらいに成長した場合にはこのようなメリットもあります。

⑤理学療法士が個人事業主として開業するデメリット2選

続いて開業届を出すことによるデメリットについて2つ解説します。

開業デメリット① 失業保険がもらえない

勤めている病院・施設で仕事を失ってしまったとき、通常は失業保険がもらえますが個人事業主として開業している場合は失業保険を受け取ることができません。

さらに社会保険料は会社側が半分負担してくれていますが、独立した場合は国民健康保険に加入する必要があります。

開業デメリット② 自由時間が減る可能性がある

どんな副業をする場合でも、時間が必要になります。

本業PTしながら、スキマ時間で副業を成功させるには少なくと週で10時間くらいは作業時間を捻出できなければ収益化は難しいいでしょう。

本業と副業のバランスを取るために、ワークライフバランスを重視した転職も一つの手段です。

以下はおすすめ転職サイト一覧です

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まとめ

今回は理学療法士が開業する方法について解説してきましが・・・リスクを大きく伴う開業はおすすめできません。

ということで結論

色々な開業の中でもおすすめは「本業PT+個人事業主として開業する」です。

やはり本業で安定収入をえながら、プラスで個人事業主として収益が上げられるのはリスクが少なく、メリット大ですよね。

さらに今回紹介したような方法はほとんど元手がかからず挑戦できるのも良い点かと思います。

この記事をきっかけにスモールビジネスを育てて開業というキャリアを選択肢に入れて頂けたら幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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